Noise ToasterのVCF(Voltage Control Filter)を回路シミュレーションしながら詳しく見てみたいと思います。 回路シミュレーションはQUCS (長らく更新は止まっているようです。Macの最新更新は2017年のバージョン0.0.19でした。)を使いました。 まず、STEP1からSTEP4ではVoltage Control回路を一旦外して、オペアンプを使ったフィルターとしての特性を見てみます。
以下の回路図で赤線のところをシミュレーションします。
Qucsで書いた回路図は以下のようになります。R29は可変抵抗器ですが、 ここでは固定抵抗で表しています。このR29を、1kΩから1MΩまで変化させてみます。
周波数特性を示します。フィルター特性の阻止域のゲインが変更できます。
R29を10kΩと固定し、C9の容量を0.0001uFから0.1uFまで可変してみます。
C9の容量はカットオフ周波数を変更することがわかります。
下の回路図の太線で示すR27, R28を追加します。
Qucsで書いた回路図は以下のようになります。R29はを固定し、このR28を1kΩから1MΩまで変化させてみます。
回路図にCutoff Frequencyと書かれている通り、カットオフ周波数を変更することができます。
最後にC10を接続します。
Qucsで書いた回路図は以下のようになります。R28を10kΩで固定し、R29を1kΩから100kΩまで変化させてみます。
R29が1kΩの時、カットオフ周波数近辺のピークが大きく、抵抗値を大きくしていくと、だんだんとピークが低くなります。
今度はR29を10kΩで固定し、R28を1kΩから100kΩまで変化させてみます。抵抗の値に従ってピークの周波数が変化することがわかります。 1kΩの時1.5kHz、10kΩで700Hz、100kΩで120Hzあたりにピークがあります。抵抗の値でピークの大きさが5dBほど変わっていることもわかります。